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💊薬と健康の週間に考える、置き薬という新しいセルフメディケーション

💊薬と健康の週間に考える、置き薬という新しいセルフメディケーション

2025/10/17

朝起きたら、なんだかのどがイガイガ。
会議中に頭が重く、集中できない。
お腹の調子もいまひとつ――。

季節の変わり目や気温差が大きい時期、こうした“小さな不調”は誰にでも起こるものです。
それでも忙しさのあまり「そのうち治るだろう」と放ってしまい、悪化させてしまった経験はありませんか?

10月の「薬と健康の週間」は、そんな日常の“ちょっとした不調”を見直すためのタイミングです。

身近な薬やサプリメントを上手に活用して、自分の健康を自分で守る“セルフケア”の第一歩を踏み出しましょう。
本記事では、からだを整える栄養面のサポートと、いざという時の備えとしての配置薬を、バランスよく取り入れる方法をご紹介します。

薬と健康の週間とは? — “健康行動”をアップデートするきっかけに

毎年10月17日を中心に実施される「薬と健康の週間」。
薬の正しい使い方を広めるための取り組みですが、実はこの時期こそ、自分の健康管理を見直すのにぴったりのタイミングです。

たとえば、風邪のひきはじめや頭痛、胃の不調など、「病院へ行くほどではないけれど、何か対処したい」という場面。
そんなとき、薬が手元にあるかどうかが、体調の回復を大きく左右します。


🔗「薬と健康の週間」について(厚生労働省)

この期間は、薬の知識だけでなく、

  • 健康相談を受ける

  • 常備薬をチェックする

  • サプリメントを見直す
    など、自分自身の“健康行動”をアップデートするきっかけ に最適なタイミングです。

「あ、薬がない!」その小さな焦り、誰にでも。

夜や休日、薬局が閉まっている時間に体調を崩した経験はありませんか?
ストックしていた薬の期限が切れていた――そんなこともあるかもしれません。

その“いざというとき”に頼れるのが、昔ながらの 配置薬(置き薬) です。
定期的に点検・補充が行われ、使った分だけ支払う合理的な仕組み。
いま改めて、経済的にも注目されています。

「使った分だけ支払い」でムダが出ない— 家計にも会社にもやさしい仕組み

医療費の見直しが進むなか、近年では病院や薬局で処方される医療用医薬品のうち、ドラッグストアで購入できるようなOTC医薬品と同等の成分を持つ薬の保険適用除外が検討されています。

つまり、これまで病院で安く処方されていた薬が、今後は自費購入となるケースが増える可能性があるのです。

そんな中で配置薬は、家計にも企業にも“ムダのない健康管理”を実現します。

  • 使わない薬を買わなくていい

  • 不要になった薬は無料で回収・交換

  • 登録販売者・担当者による定期チェックで管理も安心

結果として、使うときだけ支払うかたちで、家庭では家計負担を減らし、企業では福利厚生費のムダを抑えながら従業員の健康を支えられます。

🏠「家計にも職場にもやさしい仕組み」を、身近に。

配置薬は、医療費の負担増が進むこれからの時代に、
「健康を守りながら、無駄な支出を減らす」ための実践的な解決策です。

家庭でも、職場でも。
使う分だけ・必要なときに・ムダなく安心を備える。
それが、今あらためて注目される配置薬の価値です。

薬だけじゃない“備え方” ― 栄養で体を守るセルフケアという選択

薬薬は「体調を崩したときに頼るもの」。
でも、その手前でできること―― それが、体を内側から整える“栄養の備え”です。

毎日の食事だけでは摂りきれない栄養素を補うために、サプリメントをうまく取り入れることは、“薬に頼らない健康管理”の第一歩になります。

💡 「備える健康」= 栄養 × 休息 × ストレスケア

季節の変わり目や気温差が大きい時期には、体は知らず知らずのうちにストレスを感じています。
免疫力が落ちやすいのも、このタイミングです。

そんな時期に意識したいのが、

  • 免疫を支える成分:プラズマ乳酸菌

  • ストレスケアに注目:GABA(ギャバ)

どちらも、近年の研究で体と心のバランスをサポートする働きが報告されています。
薬に頼る前に、日々の栄養で“崩れにくい体”をつくることが、結果的に最も効率的なセルフメディケーションです。

🌿 当社おすすめの免疫・ストレスケアサプリ

忙しい毎日でも、手軽に続けられることが大切。
三洋薬品HBCでは、体調や目的に合わせて選べるサプリメントを揃えています。

  • 青玉プレミアム免疫と睡眠と記憶力
     免疫維持・記憶力ケア・睡眠サポートをまとめてサポートする“多機能サプリ”。
     プラズマ乳酸菌 × GABA配合で、現代人の生活リズムをトータルケアします。

栄養で体を守り、薬でサポートする。
その両輪が揃うことで、日々の不調に強く、前向きな体づくりが可能になります。

もちろん、サプリだけで体調のすべてをカバーできるわけではありません。
季節の変わり目や突然の体調不良は、誰にでも起こるもの。
だからこそ、「体を守るケア」と「備えておくケア」の両立が大切です。

サプリメントは内側からの支え。
そして、配置薬は“すぐそばにある安心”として、日々の暮らしを支えてくれます。

からだを守る2つの箱 ― 栄養と薬で“安心のダブル備え”。

不調をケアする「薬箱」と、日々を整える「栄養の箱」。
2つの備えがそろってこそ、働く人の健康も生活の安心も支えられます。

薬は“対処の安心”を、栄養は“予防の安心”を――。
どちらも、健康を守るためのパートナーです。

「薬と健康の週間」を機に、“備えのあり方”を見直す時間をつくってみてはいかがでしょうか。

【全国労働衛生週間】ストレス対策とセルフケアで築く健康職場

【全国労働衛生週間】ストレス対策とセルフケアで築く健康職場

2025/10/01

毎年10月1日から7日までは「全国労働衛生週間」です。
2025年度のスローガンは、ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場です。

働き方が多様化し、オンとオフの境目があいまいになる現代。ストレスチェックは形だけの制度にしない。
本稿では、ストレス対策・免疫ケア・日々の備えを三本柱とし、働く環境を根本から支える方法をお伝えします。

このスローガンは、仕事と生活の調和を意識しながら、ストレス対策を通じて健やかな職場を築こうという呼びかけです。働き方改革や多様な勤務形態が進むなかで、心身の健康をどう守るかは企業にとっても大きなテーマとなっています。

職場の安全衛生といえば、事故防止や作業環境の改善が中心と思われがちですが、今では「日々の健康維持」や「軽い不調への対応」も重要なテーマとなっています。

この機会に、自社の職場環境を振り返り、従業員が安心して働ける備えが十分にあるかを見直してみませんか?

1920時間という数字が示すリアル ― 職場時間は生活時間そのもの

この数字、一体なにか分かりますか?
0 時間

1日8時間勤務 × 年間約240日(週5日勤務換算)= 1920時間
つまり、1年の約3分の1の時間を職場で過ごすことになります。

家庭と同じかそれ以上の時間を過ごす“もう一つの生活空間”として、環境整備と健康配慮はもはや義務でなく 生活の質を守る必須投資 なのです。

「職場の安全」と「従業員の健康維持」は表裏一体

働安全衛生と聞くと、まず思い浮かぶのは「安全管理」。

転倒・転落を防ぐための設備点検や、騒音・粉じんなどへの対策は欠かせません。さらに、エアコンや換気の調整、十分な照明や休憩スペースの確保といった快適な職場環境づくりも、従業員の健康に直結します。

また、定期健診やストレスチェック制度は、従業員の心身の状態を把握する上で欠かせない取り組みです。
健康診断を単なる義務で終わらせず、結果をもとに生活改善につなげることが、真の労働衛生につながります。

このように職場の安全」と「従業員の健康維持」は表裏一体
どちらも欠けてはならず、バランスよく整備することで初めて、働く人の安心感が生まれます。

「職場の安全」と「従業員の健康維持」は表裏一体

最新トレンド:福利厚生 × サプリで働く人の健康を支える

近年は「健康経営」を掲げ、従業員の心身を支える福利厚生に注力する企業が増えています。
単なる安全対策にとどまらず、健康を維持・増進するための施策が福利厚生として取り入れられているのです。

たとえば、

  • スポーツジムやフィットネスへの補助
  • 健康食品やサプリメントの支給
  • メンタルヘルス相談窓口の常設
  • 職場でのリラクゼーション施策(マッサージやヨガ)

など、従業員の「ちょっとした不調」や「未病」の段階を支える取り組みが注目されています。

特に注目されているのが、ストレス軽減や免疫の活性化を目的としたサプリメントの導入です。

職場でできる従業員の健康支援例

ストレス対策サプリに注目が集まる理由

 厚生労働省の調査では、従業員の約6割が仕事に強いストレスを感じている(※1)と回答しており、メンタル不調によるプレゼンティーズム(体調不良を抱えながら就業している状態)や欠勤の一因になっています。(※2)

一方で医療機関に頼る前の「セルフケア」ニーズが高まっており、働きながら取り入れやすい健康支援策が求められています。

また、機能性表示食品制度により科学的根拠に基づいた「リラックス」「睡眠の質改善」などの表示が可能になり、サプリメントの有効性に対する信頼性が高まっています。

こうした背景から、日常的に取り入れやすく、従業員の体感につながるストレス対策サプリが福利厚生の一環として選ばれるケースが増えているのです。

【参考リンク】
※1 厚生労働省 「働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト こころの耳」より
※2 横浜市立大学「メンタル不調の影響、年間7.6兆円の生産性損失に」

ストレス軽減に役立つ成分の一例

さまざまな成分がありますが、実感のしやすさ・エビデンス・導入のしやすさの3点から、多くの企業が取り入れているのが GABA です。

ストレス対策の主役は「GABA」 ─ 成分と導入メリット

実感しやすい
緊張やストレスを感じた瞬間にリラックス感を与えやすい
科学的根拠が豊富
睡眠・ストレス低減作用に関する研究も複数存在
導入のしやすさ
サプリや飲料など摂取形態が幅広く、日常に取り入れやすい

そのため、ストレスチェック制度や健康支援策とあわせて「GABA配合サプリ」を従業員に提供することは、スローガンが掲げる「ストレスに強い健康職場」を実現する具体的な一歩となります。

季節変わり目の免疫対策に「プラズマ乳酸菌」も一手に

秋口や年度替わりなど、季節の変わり目は体調を崩しやすい時期です。
気温差や生活リズムの乱れは免疫力を低下させ、かぜや不調を招きやすくなります。

免疫サポートに役立つ成分には、以下のようなものがあります。

ビタミンC・D
免疫細胞の働きを助ける
亜鉛
粘膜や皮膚の健康維持をサポート
βグルカン
キノコ類に含まれる多糖で、免疫細胞を活性化
プラズマ乳酸菌
免疫の司令塔である「pDC(プラズマサイトイド樹状細胞)」に直接働きかけるユニークな乳酸菌

特にプラズマ乳酸菌は、世界で唯一「pDC」に作用する乳酸菌として知られており、全身の免疫ネットワークを活性化することが報告されています。
一般的な乳酸菌が腸内環境に働きかけるのに対し、プラズマ乳酸菌は免疫の司令塔に直接作用する点が特徴です。

研究では、かぜをひきにくくする効果や、健康な人の免疫機能を維持する働きが示されており、季節の変わり目の体調管理に有効と考えられています。

なぜプラズマ乳酸菌を職場にすすめたいのか

  • 従業員の欠勤・休職リスク低減:免疫力の維持はかぜや体調不良による欠勤を防ぐ第一歩。

  • 取り入れやすさ:サプリメントや飲料など、日常生活に自然に組み込める。

  • 科学的裏付け:免疫機能に直接作用する仕組みが明らかにされており、安心して推奨できる。

ストレスによる不調をGABAで、季節変動による免疫低下をプラズマ乳酸菌でサポートする――
この二本柱を福利厚生の一環として導入すれば、従業員が日々安心して働ける職場環境づくりに直結します。

プレゼンティーズムを防ぐ常備薬 ― 実例&使い方のヒント

ストレスは精神的な負担だけでなく、身体的な不調にもつながります。
気温差の激しい季節の変わり目や繁忙期の食生活の乱れは、外部要因による身体的ストレスを引き起こします。

これが積み重なると、体調不良を抱えながら勤務を続ける「プレゼンティーズム」となり、生産性の低下や業務ミスの原因になります。

こうしたリスクを減らすために役立つのが、職場に備えた常備薬です。

特におすすめなのは――

  • 胃腸薬:ストレスや不規則な食生活で起こる胃の不快感や胸やけのケアに。

  • 葛根湯:体の冷えや肩こりを伴うかぜのひき始めに。季節の変わり目の免疫低下に備えられます。

ちょっとした不調にすぐ対応できる環境は、従業員の安心感を高め、結果的に欠勤や早退を防ぐ効果につながります。

日々の不調に備えるセーフティネットー配置薬がささえる安心インフラ

とはいえ、薬を一から揃えて管理するのは企業にとって負担になりがちです。
そこで活用できるのが、配置薬サービスです。

  • 導入コスト・リスクフリー:薬箱を設置し、使った分だけ後精算できる

  • 専門スタッフが定期点検・補充:医薬品を買い足したり、期限管理の手間が少ない

  • 幅広いラインナップを網羅:胃腸薬や葛根湯をはじめ、頭痛薬・湿布・かぜ薬など充実

そのうえ、期限切れによる医薬品廃棄のリスクも最小限に抑えられるため、コストや環境面でもやさしいのが配置薬の特長です。

🔗薬箱(置き薬)に入っている商品一例

配置薬は「最寄りのセーフティネット」として、ストレスチェックや福利厚生施策では補いきれない“日常の小さな不調”に対応できる仕組みとなります。

「未来の安心は今日の備えから」― いま始める職場のセルフケア

本年度のスローガン「ワーク・ライフ・バランスに意識を向けて ストレスチェックで健康職場」は、チェックだけで終わらせず、実際の改善へとつなげることを求めています。

  • GABAサプリメントでストレスに強い心を

  • プラズマ乳酸菌で免疫力を支える体を

  • 配置薬で日常の不調に迅速対応を

この3つを組み合わせれば、心と体の両面で従業員を支える健康職場が実現できます。
今年の全国労働衛生週間をきっかけに、「働く人を守る備え」を一歩進める行動を始めてみませんか。

9月9日は「救急の日」ー 緊急時に迷わないための行動ガイド

9月9日は「救急の日」ー 緊急時に迷わないための行動ガイド

2025/09/09

救急の日とは?

9月9日の「救急の日」とは、「救急医療及び救急業務に対する国民の正しい理解と認識を深めるとともに、救急医療関係者の意識の高揚を図ること」を目的として、全国で救急医療や救急業務の大切さを考える日として厚生労働省が制定しました。

総務省消防庁の統計によると、救急搬送件数は年々増加し、近年では年間およそ700万件を超えています。その一方で、入院を必要としない軽症での搬送も全体の半数近くを占めており、本当に重症な方の搬送が遅れるリスクが社会課題となっています。

軽傷による救急搬送増加の要因として、高齢者の熱中症や転倒事故、持病悪化などが背景としてあげられています。

こうした現状は、決して他人事ではありません。
もし家族や同僚が急病になったとき、自分がその場にいたらどう動けるでしょうか。

※軽症の中には早期に病院での治療が必要だった者や通院による治療が必要だった者も含みます。

傷病程度別の搬送人員と構成比の5年ごとの推移グラフ

救急車を呼ぶ?呼ばない? 迷ったら役立つ公的サービス

「救急車を呼ぶべきかどうか迷う」――そんなときに役立つツールが、総務省消防庁が提供する 「Q助(きゅーすけ)」 です。
スマートフォンやパソコンからアクセスでき、質問に答えていくと「救急車を呼ぶべきか」「病院を受診すべきか」を目安として教えてくれます。

ご利用のスマートフォンの機種に応じて、アプリをダウンロードできます。ウェブブラウザでも🔗こちらからご利用いただけます。

また、全国で順次拡大している 救急安心センター「#7119」 では、電話で医師や看護師等の専門家に相談でき、「救急車を呼ぶかどうか」「今すぐ受診が必要か」をアドバイスしてもらえます。

地域によっては利用できない場合がありますが、対応エリアでは非常に心強いサービスです。

AED(自動体外式除細動器)が必要になるケースとは?

救急車や医療機関に頼る前に、現場で命を守る手段として欠かせないのが AED(自動体外式除細動器) です。
突然の心停止は、心筋梗塞や不整脈だけでなく、日常の職場や家庭でも起こり得ます。
救急車が到着するまでの数分間に、周囲の人が胸骨圧迫(心臓マッサージ)とAEDを使うことで、救命率が大きく高まることが分かっています。

AEDは商業施設や事業所、公共の場に広く設置されています。
🔗日本全国AEDマップ

「いざという時に使えるか不安…」という方も多いですが、実際の操作は音声ガイダンスに従うだけ。特別な訓練がなくても使用できます。

三洋薬品HBC従業員の救命講習参加時の様子(AEDの訓練を行っているところ)
弊社従業員が救命講習参加時のようす

事業所においては、労働安全衛生規則に基づき応急手当の教育や救急用品の備えが求められています。
もし職場にAEDが設置されている場合は、社員全員が「どこにあるか」「どう使うか」を知っておくことが大切です。

弊社の従業員もお客様のご訪問先や災害時などにそなえ、従業員の救命講習を実施しています。

【関連リンク】
~ 社員の救命講習参加を通じて、“いざ”というときの命を守る ~

救急車を呼ぶ前に、自分たちでできる“日常の備え”

もしもの備えに「配置薬」という選択肢

救急車やAEDが必要なほどの緊急事態はそう多くありません。
しかし実際の救急搬送の7割近くは 「急病」や「軽いケガ」 です。
「常備薬・救急箱があれば家や職場で対応できたかもしれない」――そんなケースも少なくありません。

配置薬サービスなら、

  • 常備薬の設置費用は不要

  • 使用した分だけのお支払い

  • 定期訪問で点検・補充もおまかせ

と、手間なく“救急の日常対応”が整います。
さらに、事業所では労働安全衛生規則に定められた救急用具の備え にも対応可能。
法令順守と社員の安心を同時に実現できます。

三洋薬品HBCの配置薬(置き薬)・常備薬のイメージ

防災の日特集:命と健康を守る「常備薬」の備え、職場でもご家庭でも万全ですか?

防災の日特集:命と健康を守る「常備薬」の備え、職場でもご家庭でも万全ですか?

2025/08/28

9月1日の防災の日が近づいてきました。
地震、台風、集中豪雨など、予測不能な自然災害は、いつ私たちの生活を脅かすかわかりません。
非常食や水、懐中電灯、持ち出し袋といった準備は多くの人が意識していますが、実はもう一つ、私たち自身の「命と健康」を守るために極めて重要な備えがあります。

それが、もしもの時に私たちの体調を支える「常備薬です。

ご家庭だけでなく、一日の多くの時間を過ごす職場での備えも非常に重要です。

この記事では、災害時における常備薬の必要性と、労働安全衛生の観点から事業者に求められる常備薬の設置義務についても触れながら、効果的な備蓄方法をご紹介します。

なぜ災害時に常備薬が必要なのか?

災害が発生すると、通常の医療体制は大きく混乱します。
病院が被災したり、交通網が寸断されたりして、医療機関へのアクセスが困難になることが想定されます。
また、避難所生活では、不慣れな環境、衛生状態の悪化、集団生活による感染リスクの増加など、体調を崩しやすい要素が多々あります。

災害の発生で起こるリスク~ 病院の被災・交通網の寸断・避難所の感染リスクにどう備える?

このような状況で常備薬が果たす役割は計り知れません。

持病の悪化防止

高血圧、糖尿病、心臓病、喘息など、継続的な服薬が必要な持病を持つ方にとって、薬が途切れることは命に関わります。災害時でも日頃と同じ治療を継続できるよう、十分な薬の備蓄が不可欠です。

体調不良への迅速な対応

避難生活のストレスや疲労から、頭痛、発熱、胃腸の不調などを訴える人が増えます。市販の解熱鎮痛剤、胃腸薬、風邪薬などがあれば、症状の悪化を防ぎ、二次的な健康被害を最小限に抑えることができます。

怪我や傷の応急処置

災害時には、予期せぬ怪我も多発します。消毒薬、絆創膏、ガーゼ、包帯などがあれば、小さな傷でもすぐに手当てができ、感染症の予防にもつながります。

職場での備えも忘れずに:事業者の常備薬設置義務

ご家庭の備えと並行して、私たちが日中を過ごす職場での常備薬の備えも非常に重要です。実は、労働安全衛生の観点から、事業者は労働者の安全と健康を守るため、一定の義務を負っています。

労働安全衛生規則第605条では、「事業者は、負傷し、又は疾病にかかった労働者の応急手当をするため、必要な材料及び薬剤を常備し、その所在場所及び使用方法を周知させなければならない」と定められています。
これは、規模の大小にかかわらず、すべての事業所に適用されます。

設置場所を明確にし、従業員全員が知っている状態にすること、そして使用期限の管理も事業者の責任です。

災害時はもちろんのこと、日常的な職場の事故や急病時にも、これらの備えが従業員の命と健康を守ることに直結します。

✅常備薬リストを作ってみよう

いざという時のために、ご家庭と職場の両方で備えておきたい常備薬のリストをご紹介します。
以下のチェックリストを参考に、ご自身の状況や職場の特性に合わせてリストを作成・見直しましょう。

💊必須の薬(ご自身の状況に合わせて)

持病の薬

医師から処方されている薬は、最低でも3日~1週間分は多めに備蓄しておきましょう。
「お薬手帳」のコピーも忘れずに。

鎮痛・解熱剤

頭痛や発熱、生理痛などに備えて。

胃腸薬・お腹の薬

避難生活での食事の変化やストレスによる胃腸の不調に。
食中毒の疑いがあるときは、下し止めの使用は控えましょう。

風邪薬

のどの痛みや咳、鼻水に。

🩹あると安心な薬・アイテム

消毒薬・絆創膏・ガーゼ・包帯・テープ

擦り傷、切り傷、ねんざなどに

目薬・人口涙液

目に異物が入った時や乾燥対策に

アレルギー薬・鼻炎薬

アレルギー体質の方は、症状を抑える薬を。
(持病とあわせて、周囲の方にご自身のアレルギーを把握してもらうと安心です)

経口補水液

発汗がはげしくなる作業時や下痢、発熱などによる脱水症の予防に

体温計

体調管理、異常に早く気が付くために

ハサミ、ピンセット

応急処置に必要となる小物。

【お役立ちリンク】
🔗【防災特集】災害に事前に備える(政府広報オンライン)
医薬品以外にも備えておきたい備蓄用品や、いざという時の行動ガイドラインを分かりやすく説明しています。

🔗「医薬品の幼・小児の服用について」(東京都薬剤師会)
小さいお子様の服薬についてのQ&A集です。避難時などお医者さんへ相談できない状況に備えて、読んでおくとよいでしょう。

常備薬の備蓄のポイントと注意点

ただ薬を揃えるだけでなく、効果的な備蓄と管理にはいくつかのポイントがあります。これはご家庭でも職場でも共通して実践できることです。

1.「ローリングストック法」で管理する

日常的に使っている薬を少し多めに購入しておき、古いものから使って、使った分だけ買い足す方法です。
これにより、常に使用期限内の薬が手元にある状態を保てます。

2.使用期限を定期的に確認する

備蓄している薬の使用期限を月に一度は確認し、期限が切れる前に交換しましょう。
特に処方薬は、医師や薬剤師に相談しながら管理してください

3.アレルギーや持病を家族や職場で共有する

もしもの時に備え、家族全員、または職場内で(プライバシーに配慮しつつ)誰にどんなアレルギーや持病があるか、緊急連絡先などを把握しておくことが大切です。

4.常備薬リストと「お薬手帳」のコピーを非常用持ち出し袋に入れる

災害発生時に慌てないよう、すぐに持ち出せる場所にまとめて置いておきましょう。
職場では救急箱の場所を周知徹底しましょう。

5.湿気や直射日光を避けて保管する

薬は品質を保つため、適切な環境で保管することが重要です。

常備薬の備えは「命を守る備え」:配置薬で日々の安心を

ご家庭と職場の常備薬、きちんと管理できていますか?

ここまで、常備薬の重要性について解説してきましたが、「たくさんの薬を揃えて、使用期限を管理するのは大変そう…」と感じた方もいらっしゃるかもしれません。特に、忙しい日々の中で全ての薬を完璧に管理し続けるのは、容易なことではありませんよね。

そこで、手軽に、そして確実に常備薬の備えを充実させる方法として、【配置薬(置き薬)】の活用をご提案します。

配置薬は、専門の担当者が定期的にお客様宅や事業所を訪問し、必要な薬を補充・交換してくれるサービスです。使った分だけ支払うシステムなので、無駄がなく、常に新しい薬が手元にある状態を維持できます。

特に災害時においては、以下のようなメリットがあります。

  • 使用期限の管理不要:専門業者が管理してくれるため、ご自身で期限を気にする手間が省けます。

  • 必要な薬が常に手元に:常備薬を切らす心配がなく、もしもの時に慌てることなく対応できます。

  • 緊急時の相談相手:担当者に健康の相談ができるため、いざという時の心強い存在にもなります。

「自分で管理するのはちょっと不安」「もっと手軽に備えたい」とお考えの方は、ぜひ配置薬の導入をご検討ください。

「配置薬」で安心をプラス:手間なく常備薬を管理する賢い選択

防災対策は、特別なことではなく、日々の暮らしや仕事の安全を守るための継続的な取り組みです。9月1日の防災の日をきっかけに、ご家庭、そして職場の常備薬の備えを今一度見直してみませんか。

「自分で管理するのは難しい」「手軽にきちんと備えたい」とお考えなら、配置薬サービスがあなたの強い味方になります。
三洋薬品HBCの配置薬なら、常備薬セットが24時間無料レンタルお薬の在庫管理から期限の管理まですべてお任せいただけます。

かかりつけの置き薬屋さんがサポートしてくれる安心感を、ぜひ手に入れてください。
小さな備えが、いざという時のあなた自身と大切な人々、そして社会全体の大きな安心につながります。

【古くて新しい⁉】後払いで便利・『三方よし』の置き薬についてご紹介!

【古くて新しい⁉】後払いで便利・『三方よし』の置き薬についてご紹介!

2025/07/07

今回は、弊社の祖業「置き薬」の歴史とお薬について、ご紹介していきたいと思います。世間ではあまり知られていなくても、じつはと~っても深い歴史をもつ薬も出てきます。

ぜひ、ご覧ください。

そもそも、置き薬って何だい?

「急に腹痛や発熱で出歩くこともできない」「体調が悪いけれど、今日は休めない」ーーそんなときに限って、いざ家や職場に薬が置いてない… という経験ございませんか?
でも、いつ使うかも分からない薬をいつもストックしておくのは無駄じゃない?と考えてしまうのも確か。

この相反する2つの悩みを解決してくれるのが、そう【置き薬】です。

置き薬は、使うまではお金をいただかない、完全後払い型の利用システムです。

いつもお手元に、支払いなしでお薬を置いておけるので「買い物にも行けない」「病院も開いてない」という事態でも、安心して処置できます。

置き薬ってどんなもの?

常備薬があるだけで「なんとか今日一日を乗り切れた」という場面は少なくありません。
こうした「すぐそこにある安心」は、生活や職場の心理的安全性にもつながります。

「先に使って、後で支払う」
―“先用後理”の仕組み

置き薬の誕生をささえた「四大売薬」の地

置き薬の歴史は江戸時代までさかのぼります。

置き薬の商業文化は、『反魂丹』で有名な越中(現在の富山辺り)をはじめ、『三光丸』の大和地方(現在の奈良辺り)、『感應丸』の近江(現在の滋賀辺り)、『奇応丸』の田代(現在の佐賀辺り)の『四大売薬』の地から全国に広まりました。

当時の売薬さん(置き薬を営んでいた行商人)は、農業を兼業としていることが多く、各地域で見聞した農業の技術やトレンドを得意先に紹介する、というカルチャー・情報を発信する役割も果たしていたそうです。

置き薬の始まりとなった「四大売薬」の地

「三方よし」と「CSV」に通じる配置薬の理念

なぜ、置き薬が全国に広まったかというと、そのビジネスモデルが徹頭徹尾【先用後利】であったためと言われています。

「先用後利」とは、文字通り『お客様が先に用いて、後から利益を得ること』ですが、これは近江商人の商魂【三方よし】の理念にも通じる、「お客様の役に立つことこそ、社会の役に立つ、そうして初めて自身の利益になる」という考えにも基づいています。

さらにこの仕組みは、現代の経営理念として注目されるCSV(共通価値の創造)にも重なります。単なる売上追求ではなく、健康・安心・地域貢献といった社会価値と、企業としての持続可能性を両立させるビジネスモデル――それがまさに、私たちが大切にしてきた配置薬のあり方です。

現代でも、わたしたち配置薬販売員は、薬の補充・交換だけでなく、薬剤師や登録販売者による使用アドバイス、社員向け健康サポート情報の提供など、お客様の健康の伴走支援も行っております。

【参考書籍】「配置薬ニッポン総ケア宣言」(配置薬の歴史を検証し未来を考える会,2019年)

置き薬といえばコレ!
販売員が選ぶヒット薬ベスト5!!

置き薬には、薬局やドラッグストアでは見かけることはないけど、じつは隠れた“超”ロングセラーのお薬が多々存在します。
そこで、ここからは弊社の置き薬販売員が選ぶ、お客様からのご愛用も多い伝統薬をご紹介していきます。

【第位】 赤玉はら薬

和漢生薬 赤玉はら薬

赤玉はら薬は、富山の製薬業者 廣貫堂が1895年(明治28年)に製造を開始したのが始まりです。生薬独特の苦みが少なく、小粒で子どもでも飲みやすいことから、「おなかの守り神」というキャッチフレーズで人気となり、今でもご家族で三世代でご使用いただくことも多い愛されているお薬です。

ー ご愛用者のお声 -

赤玉は持っているだけで安心なので、出かける時は必ず持って行きます

孫に高校受験のお守りに持たせました。おかげで緊張することなく、無事に受かることが
 できました

【第2位】 熊胆円(熊の胆)

和漢生薬 熊胆円

「あの苦味が効くんだ」とファンが多いお薬です。
かつて”妙薬”として重宝された熊の胆(ゆうたん)は下痢や食あたり、胃の不調に効くとされ、配置薬の定番として全国の家庭に常備されていました。
熊の胆のうから採れる高価な生薬でしたが、現代ではウルソデキシコール酸が合成された、肝機能改善薬などに姿を変えています。

ー ご愛用者のお声 -

胃が弱く、ドラッグストアや病院の胃薬は合わないのですが、熊胆円が一番体に合います。

手術で胆のうを取ってしまったので、それ以来熊胆円が手放せなくなっています。

3位 六神丸

六神丸

六神丸は、漢方由来の高級丸薬で、「六つの神のような薬効を持つ」という意味が込められているそうです。元々は秘薬として重宝されていたのが、江戸〜明治期に富山の薬売りを通じて全国へ普及しました。“水戸黄門が印籠に入れていた薬”といえば、思い浮かぶ方も多いのではないでしょうか。気つけの他、熱中症、心悸、急な腹痛やめまいにも使われ、熊の胆とならぶ万能薬として知られてきました。

ー ご愛用者のお声 -

下がった血圧も戻るし、狭心症にも良いし、頭がすっきりするね。

親戚に分けてもらい、良く効くので、  わが家にも置いてもらうようになりました。

4位 三光丸

三光丸

三光丸の起源は、なんと鎌倉時代にまでさかのぼります。一説によれば、後醍醐 天皇によって名付けられたという由緒ある奈良発祥の伝統薬です。今日でも株式会社 三光丸の専売商品として、近畿・関西を中心に、日本全国にファンをもつお薬です。
ちなみに「三光」とは、太陽・月・星の三つの光を意味し、「天地自然の恵みによる力」を象徴しているそうです。

ー ご愛用者のお声 -

もう体ありきなんで、常に持ち歩いています

親の代から世話になっています

5位 ケロリン

ケロリン錠S

他の4商品に比べて歴史は浅いですが、ある
意味もっともポピュラーかもしれません。
そう、公共浴場でよく見かける、あの黄色い 桶でおなじみですね。「痛みがケロっと治る」からケロリン。萩本欽一さんや堺正章さんなど、多くの著名人にも愛されているお薬です。
そして、ちょうど今年2025年は発売100周年を迎えるそうです。

ー ご愛用者のお声 -

気圧の頭痛持ちですが、ケロリンだとよく効いてくれます。

なぜ置き薬には、”丸い薬”が多いの?

今回ご紹介したお薬のうち、赤玉はら薬・六神丸・三光丸は、【丸薬】とよばれる生薬を練りこんで作られた製剤です。
置き薬には、このような丸薬を採用した医薬品が多くあり、お店などでは見かけにくい理由でもあります。

丸剤のイラスト

そもそも、丸薬は生薬の粉末をはちみつなどと練りこんで作る固形薬です。熱、水などの人工的な加工要素が少なく、生薬の変質が少ない製造方法です。

丸薬は、苦みやにおいを抑えて飲みやすくする工夫が取られていますが、天然な手作り製法のため、手間と時間がかかり、昔にくらべ作り手が減ってきたことから、ドラッグストアなどでは入手しにくく、置き薬などの限定した販路でしかお目にかかれなくなりました。

それでも、丸薬が根強い人気があるのは、丸剤ならではのメリットがあるからなんです。

★メリット1
 薬剤がゆっくり体内で溶けるので、おだやかに効果をあらわす

★メリット2
 はちみつを練りこむなど工夫され、胃腸にも負担がすくない

★メリット3
 劣化しにくいため、有効成分が長持ちする

丸薬の製品が少なくなった現在でも、配置薬のメーカーさんがこだわって丸薬を作り続けているのは、お客様から必要とされ続けているからだと、以前うかがったことがあります。
江戸時代から続く「三方よし」の精神が息づいている証ですね。

丸薬のこだわりがつまった医薬品「八味丸」

そんな丸薬のこだわりと八つの生薬成分が詰まった医薬品が「八味丸」です。
「八味丸」(八味地黄丸)は、江戸の時代から続く伝統薬で、14種の慢性症状に効果をあらわします。
歳とともに気になるむくみ、トイレの悩み、脚のしびれなど、身近なトラブルによく効きます。

オンラインストア🔗でもお求めいただけます。
気になる方はぜひのぞいてみてください。

置き薬のなかには、どれも“あのとき、置いてあって良かった”と思える薬ばかり。体調がすぐれないとき、すぐそばに頼れる薬があると安心。

それが配置薬のいちばんの価値です。

【もう対策はお済ですか?】2025年6月1日施行:職場における熱中症対策の強化について

【もう対策はお済ですか?】2025年6月1日施行:職場における熱中症対策の強化について

2025/06/01

従業員を熱中症から守る、職場・現場でできる対策をおさらい

厚生労働省では、例年事業所でおこる重篤な熱中症の発生を防ぐため、労働安全衛生法の改正を発表しました。

2017年(平成29年)まで、事業所における熱中症の死傷者数は600人を上回ることがなかったのですが、2018年(平成30年)には一気に倍近い1178名の死傷者数を記録、さらに2023年(令和5年)までは2021年(令和3年)をのぞき600名を下回ることがない、という状況が続いています。

こちらの記事では、厚生労働省発行の「熱中症ガイド」にもとづいて、従業員をどのように熱中症から守っていくか、対策をまとめていきたいとも思います。

記事の目次

  1. 労衛法改正「熱中症対策義務化」のポイント
  2. 事業者に求められる熱中症対策とは?
  3. 「暑熱順化」で熱中症に負けない体質に
  4. 体調管理チェックで熱中症を防ごう
  5. 万が一、熱中症とみられる症状が出てきたら…
  6. 関連記事

労衛法改正「熱中症対策義務化」のポイント

6月1日から義務付けられる職場における熱中症対策について、「具体的に何を取り組めばよいかわからない」という方も多いでしょう。こちらの章では、本改正の考え方やポイントをおさらいしてみます。

まずは、本改正内容の考え方です。
業務中に起こる熱中症の死傷災害の発生傾向には、「初期症状の放置・対策の遅れ」が見られます。この観点から、早急に求められる対策として、厚生労働省では以下を挙げています。

  1. 熱中症の自覚症状がある人や熱中症のおそれがある人を、早期に発見する
  2. 熱中症の自覚症状がある人や熱中症のおそれがある人に対する、重症化を防ぐための早期の判断・対処

上記について、各職場・現場で誰でも実施できるよう、ルールや手順マニュアルなどを作成し、関係者へ周知を徹底する、ことが主旨となっています。

熱中症の自覚症状や熱中症のおそれがある人の特徴は、厚生労働省発行の📎熱中症ガイドでわかりやすくまとめられていますので、ぜひ参考にしてみてください。

熱中症対策を怠ると労働安全衛生法22条違反として罰則「6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金」が適用されるといいます。
また、厚生労働省の「コラボヘルスガイドライン」によれば、熱中症が原因となるプレゼンティーズム(出勤しているが体調不良で生産性が低下している状態)により、1人当たり年間約50万円にのぼると推定されています。これは医療費にかかる費用を大きく上回り、健康関連総コスト全体の約80%を占めています。

事業者に求められる熱中症対策とは?

では、具体的に事業所で講じるべき熱中症対策をおさらいしていきましょう。

WBGT値」とは、暑さ指数のことで、環境省「📎熱中症予防サイト」で毎日全国の暑さ指数の現況と予測を公開しています。暑さ指数が28を超えると厳重警戒として、炎天下を避け、室内では室温上昇に注意することが求められています。
暑さ指数は、気温(室温)だけでなく、湿度によっても変動するため、日々定期的にチェックすることが重要です。


もちろん労働作業や労働環境下で目安となる暑さ指数も変わってきます。以下は身体作業レベルに応じたWBGT値の目安です。

作業レベル 身体作業例 暑さに慣れている場合の基準値 暑さに慣れていない場合の基準値
0(安静) 座ってじっとしている状態 33 32
1(低代謝率) 室内でのデスクワーク 30 29
2(中程度代謝率)

くぎ打ちなどの腕と胴体、脚を用いる作業、草むしりや野菜の収穫作業など

28 26
3(高代謝率) ショベルやハンマーを用いる作業、重量物の運搬や機器を伴う作業など 26 23
4(極高代謝率) 激しい速度でシャベルや斧を振るう作業、走ったり階段を速く上る作業など 25 20

上記はあくまで目安となります。作業中に身に着ける着衣や作業環境(ビニールハウスや調理場など熱が溜まりやすい場所)、また高齢の方は暑さやのどの渇きに気が付きにくいという特徴もあるため、デジタル温度計や体温計などで客観的に熱中症のリスクが生じていないか、把握できるようにしましょう。

場や作業現場のWGBT指数(暑さ指数)が目安の基準値を上回ってしまう場合、どのような対策が必要でしょうか。

◆暑さ指数の低減対策

□冷房や除湿機、扇風機等を使用し、温度・湿度を適正にたもつ
□機器・機材等から発せられる熱を遮蔽できるようにする
□ファン付きの作業服や冷却ベスト等の装着

◆休憩場所の整備

□冷房を備えた休憩場所や、日陰等の涼しい休憩場所を設ける
□体が横になることのできる広さを確保する
□氷や冷たいおしぼり、水分および塩分やカルシウム等のミネラルをいつでも補給できるようにする

◆作業時間の管理

□連続作業時間の短縮化、定期的な休憩時間の確保
□日中など高温の時間帯に高負荷の作業をさける
□休憩時間以外にも、水分とミネラル補給をおこなう時間を決める

「暑熱順化」で熱中症に負けない体質に

熱中症予防の重要なキーワード「暑熱順化(しょねつじゅんか)」とは?

体が暑さに慣れていくことを、「暑熱順化(しょねつじゅんか)」といいます。
あまり聞き慣れないことばですが、熱中症の予防にとって重要なキーワードとなります。

猛暑が急におとずれる「海の日」(7月の第3月曜日)に入ると、救急搬送者数が急増する傾向にあります。その主な原因は、体がまだ暑さに慣れておらず、急激な気温上昇に対して体温をうまく調整する機能(発汗や血流のコントロールなど)が十分に働いていないためです。

こうした事態を防ぐために有効なのが、意識的に行う「暑熱順化」です。

「暑熱順化」の基本は、「良い汗をかくこと」

ふだん気持ちのよい汗をかいていますか?

体の熱を外に逃すには、汗をかき(発汗)、汗の気化熱で体温を下げることが大切です。ですが、汗にも良い汗悪い汗があります。汗の良し悪しを決めるのは、汗にふくまれるミネラルの量です。

もともと汗は血液の血漿(けっしょう)という液体成分からつくられます。血漿が汗腺を通過する際に、血漿に含まれるミネラルはフィルターでろ過されて血液中に再度取り込まれ、水分のみ汗として外に出されます。

しかし、普段から汗をかいていないと、この汗腺フィルターが機能しにくくなり、ミネラルが汗とともに出てきてしまいます。ミネラルを多く含んだ汗は、皮膚表面で細菌に分解されやすくなり、においやべたつきの原因となります。
良い汗」は、サラサラしていてほとんど塩っぱくなく、乾くのも早いのですが、「悪い汗」はミネラルを多く含み、肌にべたつき、塩っぱさもあり、乾きづらい特徴があります。
乾きづらいということは、熱の放出(気化熱)がうまく働かず体温が下がりにくくなるので、その結果、
熱中症のリスクも高まりやすくなります。

良い汗をかいて、暑さに慣れましょう

汗腺は鍛えることができます。汗腺を鍛えるトレーニングは、暑熱順化にも共通するトレーニングにもなるため、ぜひ習慣として取り入れてみてください。

体調管理チェックで熱中症を防ごう

いくら熱中症の対策を万全にしたとはいえ、従業員個人のその日の体調によって、熱中症を防げないこともあります。
むしろ、積極的に従業員の体調を事前に定期チェックすることで、「休ませる」「無理をさせない」といった迅速な判断ができるようになります。

ここでは、就業前、就業中にチェックできる項目例をあげてみましょう。

就業前のチェック

自己申告では気が付けない場合もあるため、管理者、または従業員同士で点呼してチェックできるようにしてみましょう。




休憩時のチェック


  

なんとなくの水分補給を『習慣の水分補給』に

人によって、汗をかく量、暑さの感じ方、のどの渇きの感じ方はさまざまです。
本人はそんなに暑く感じていない、のどが渇いていないと感じていれば、水分を意識的に摂ろうとはしないものです。
ですが、ひたい以外でかく汗の量に気が付かず、いつの間にか脱水症、熱中症になる可能性もひそんでいます。

そうならないために、定期的に水分を摂る習慣をつけることが大切です。

就業時間以外でも、水分補給は習慣づける必要があります。
なかなか習慣として身に付けづらいと感じる方には、『汗をかく習慣』と『ミネラル+水分を補給する習慣』をセットでおこなうことをおすすめします。

くわしくはこちらの記事をどうぞ。
【参考記事】
「10年に1度の高温」⁉5月から始める熱中症対策~ 水分補給と行いたい〇〇をご紹介

熱中症予防には「正しい水分補給」を!

汗をかいたら、『水分と塩分の補給が大切』という情報を見聞きしたことがあるかもしれません。
ですが、塩分だけ一緒に補えればよいわけではありません。

そもそも、汗をかいたら水分と塩分を摂る、というのは体液に近いイオンバランス(体液濃度)を保つ目的もありますが、発汗によって失われるのは塩分だけではありません。

そのうちの1つがカルシウムです。1日でかく汗のなかには30~150㎎のカルシウムが含まれ、カルシウムの1日推奨摂取量750㎎に対して20%相当のカルシウムが、発汗によって失われる計算となります。

カルシウムは骨をつくる栄養素、という役割だけでなく、神経や筋肉のはたらきを左右するという役割もあります。むしろ、微量のカルシウムの減少で神経や筋肉へのはたらきに影響をおよぼすため、汗を多くかく猛暑の時期に深刻な影響をおよぼすこともあります。

カルシウムは骨をつくる栄養素、という役割だけでなく、神経や筋肉のはたらきを左右するという役割もあります。

むしろ、微量のカルシウムの減少で神経や筋肉へのはたらきに影響をおよぼすため、汗を多くかく猛暑の時期に深刻な影響をおよぼすこともあります。

【その兆候 カルシウム不足が原因かも⁉】



万が一、熱中症とみられる症状が出てきたら…

冒頭でも載せましたが、熱中症による死傷者を出さないためには、「熱中症の自覚症状がある人や熱中症のおそれがある人」早期に発見し、早期の判断・対処をとることが重要です。

最後は、厚生労働省発行「熱中症ガイド」より『熱中症の応急手当』パートのスライドをご紹介します。
※画像をクリックいただくと、『熱中症ガイド』のPDFダウンロードページへ遷移します。

職場や作業場で、ご従業員様が目に付く場所に貼るなどし、少しでも早く熱中症のうたがいに気が付けるよう、全員でお互いの命をまもる意識で、熱中症対策に臨みましょう。

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4月28日は「労働安全衛生世界デー」― 安心・安全な職場づくりの第一歩に、常備薬・救急箱の見直しを ―

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2025/04/28

4月28日は「労働安全衛生世界デー」です。この記念日は、2003年に国際労働機関(ILO)によって制定されました。その背景には、世界中で多くの労働災害や職業病が発生している現状がありました。働く人々の命と健康を守るため、安全で健康的な職場環境の整備が国際的に強く求められているのです。

日本国内でも、労働災害を未然に防ぎ、緊急時の対応を迅速に行うための取り組みが法律で義務づけられています。労働安全衛生規則 第633条では、事業者に対して「応急処置に必要な薬剤、器具等を備えた救急用具を作業場ごとに設けること」を義務づけています。つまり、救急箱や常備薬は法律上、設置が必要なものなのです。

【ご参考リンク】🔗職場における労働衛生基準が変わりました(厚生労働省)

欠勤は「見えない損失」。常備薬の設置が職場の生産性を守る

風邪や頭痛、腹痛といった軽度の体調不良でも、常備薬が手元にないために早退・欠勤せざるを得ないケースは少なくありません。こうした欠勤は、実は企業にとって大きな経済損失をもたらしています。

たとえば、独立行政法人の研究によれば、従業員1人あたりの病気による平均的な労働損失は年間12万円前後という試算もあり、社員数が多い企業では年間数百万円規模に膨らむこともあります(※出典:独立行政法人労働政策研究・研修機構「プレゼンティーズムによる損失額の試算」報告書(2021年))。

また、「体調不良でも無理に出社」するプレゼンティーズム(欠勤には至っていないが、健康問題が理由で生産性が低下している状態)も企業にとって深刻です。風邪薬や頭痛薬などの常備薬が職場にあれば、わざわざ外出することなく応急対応ができ、欠勤や生産性低下を防げる可能性が高まります。


職場に置き薬を。取りそろえる手間なく、導入も簡単

そこで注目されているのが、企業向けの置き薬(配置薬)サービスです。三洋薬品HBCの「職場向け配置薬サービス」では、以下のようなメリットがあります。

1⃣取りそろえる手間なし、すぐに使える安心セット

解熱鎮痛薬、風邪薬、胃腸薬、貼付薬、外傷用キットなどをセットでご用意し、無料で設置いたします。使用分のみのご精算なので、備えておくだけなら費用はゼロ。補充・交換・期限管理も専門スタッフが定期的に無償で対応します。

2⃣初期費用0円!無駄なく医薬品。救急品目が揃えられます

初期費用0円、契約期間の縛りもなしで、ご利用いただいたお薬の代金のみ、後からお支払いただくことができます。
配置薬(置き薬)なら使わなくても、新しい商品へ無償で交換可能なので、在庫管理の手間も不要、安心してご利用いただけます。

3⃣お買取りにも対応

ご希望に応じて薬箱内の全商品を一括購入することも可能です。事業所ごとの運用に応じた柔軟な運用が可能です。

この「労働安全衛生世界デー」をきっかけに、職場の常備薬や救急箱のあり方をぜひ見直してみてください。従業員の健康と、企業の生産性、双方を守る第一歩となります。

【合わせて読みたい】

✅~常備薬(置き薬)の準備ガイド~

✅~意外と知らない⁉ 置き薬のご利用の流れ~

~配置薬のよくあるご質問~

事業所の常備薬・救急箱でお困りの方はこちらからご相談を

2023年9月1日防災の日に備える!24時間無料レンタル緊急時に役立つ薬箱(常備薬)の重要性と準備ガイド

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2023/09/01

24時間無料レンタル緊急用薬箱(常備薬)の重要性と準備ガイド

 最近では台風6号・7号と予想を超える規模の台風による浸水や土砂災害などが発生し、災害に備えることが安全で安心な生活を維持する上で不可欠です。2023年9月1日(金)の防災の日を迎えるにあたり、日常的な準備だけでなく、セルフケアと安心のために常備薬の準備も充実させることが重要です。この一環として、24時間無料で提供される緊急用の薬箱(常備薬(置き薬))には約1万5,000円相当の薬が含まれており、その重要性について以下でご紹介いたします。

24時間無料レンタル緊急用薬箱 ~常備薬(置き薬)の重要性~

災害発生時には、交通機関が麻痺することや医療施設の利用制限の可能性があります。このような状況下では、急な体調不良に対処するために自宅や事務所(職場)に備える常備薬(置き薬)が重要です。以下に、常備薬の重要性をいくつかのポイントで説明します。

急な体調変化への対応

災害時には、ストレスや環境の変化によって体調が崩れることがあります。風邪や頭痛、胃腸の不調など、急な症状に対処するために常備薬(置き薬)が便利です。

慢性疾患の管理

高血圧や糖尿病などの慢性疾患を抱えている方は、定期的な薬の服用が欠かせません。災害時でも正しい薬を摂取することは、健康を維持するために不可欠です。病院で処方された飲み薬や普段飲むサプリメントの近くにペットボトルのお水を用意しておきましょう。

衛生維持の消毒薬などケガにも準備する

災害の際、予期せぬ怪我をする可能性があります。その際に備えて、消毒薬や塗り薬、清潔なガーゼ、絆創膏などを用意しておきましょう。さらに、衛生状況が悪化する可能性も考えられますので、マスクや消毒用ハンドジェルも準備しておくことをお勧めします。

24時間無料レンタル緊急用薬箱 ~常備薬(置き薬)の準備ガイド~

常備薬(置き薬)を災害時に備えるために、以下の手順を参考にしてください。

薬の種類を確認する

自身や家族、事務所や店舗で使用している薬の種類と量をリストアップしましょう。急な体調変化や緊急事態に対応できるよう、幅広い種類の薬を含めて考えてください。

薬の使用期限を確認する

実は薬には使用期限があります。期限の切れた薬は使わないようにしてください。それには定期的にチェックし、期限の近い薬は適切な方法で処分し、新しいものと交換しましょう。

 

薬の使用期限について

一般的な医薬品では外箱に使用期限が記載されています。 この箱の使用期限は未開封の状態での期限になります。 薬は箱を開けたりした時点で、温度や湿度や光の影響を少なからず受けています。その為、使用期限は未開封での期限になります。 ただし、空けた場合でも全く効能がなくなるわけではないです。
弊社の配置薬の置き薬では、使用期限が近づいている商品、他のご希望の商品がございましたら、交換させていただいております。

●お客様一人一人に合った商品提案

※商品の外箱が開封されていた場合、商品ご使用とみなしますので、ご注意ください。

 


適切な保存方法を確認する

薬は適切な湿度や温度で保存される必要があります。薬の袋や箱に記載された保存方法を確認し、それに従って保管してください。

非常用キットに入れる

常備薬は非常用キットに常に入れておきましょう。災害時に必要なものが一箇所に揃っていることで、効率的に対応できます。

防災の日に常備薬の重要性を考え、適切な準備を行いましょう。自分自身と家族の健康を守るために、常備薬を含む緊急時の必需品を用意することは、災害時の安全を確保する重要なステップです。

意外と常備薬(置き薬)が揃えるのが大変です!弊社の配置薬にお任せください!

防災の日に常備薬の重要性を考え、適切な準備を行いましょう。自分自身と家族の健康を守るために、総合風邪薬、解熱鎮痛剤、胃腸薬、点眼薬(目薬)、殺菌消毒薬、外用消炎薬など含む緊急時の必需品を薬など(約1万5,000円)用意することは、災害時の安全を確保する重要なステップです。
 ただし、上記の内容を個人、事務所や店舗で行うのは最初に払う初期費用(薬箱、医薬品購入等)が多くかかり、また、使ってなくても消費期限が来た場合に新しく買い足さなければならないなど意外と費用がかかります。使用期限に気づかないなど、デメリットも多いです。そんな時に「配置薬」という長年の知恵が詰まったシステムが意外と経済的で合理的で手間なしで便利です。気になる方は下記ボタンで詳細をご覧いただけます。また、下記電話番号でも丁寧にご説明いたします。