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「少し高いだけ」が一番危ない?LDLコレステロールの見落としリスクと対策

「少し高いだけ」が一番危ない?LDLコレステロールの見落としリスクと対策

2026/04/22

健康診断で「LDLコレステロールがやや高め」と言われた人が、職場にいませんか?
本人は「まだ大丈夫」と気にしていない様子。でも実は、その状態こそ見過ごしてはいけないサインかもしれません。

コレステロールが多すぎる問題は、自覚症状がないまま血管がさび付いて動脈硬化が進行することです。
そしてある日、突然、心筋梗塞や脳梗塞といった形で現れるケースもあります。

ぜひ、気になる方に教えてあげてください。
記事の末尾にて、本記事内容のグラフィックポスターを無料でダウンロードいただけます。
よろしければご利用ください。


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「少し高いだけ」が危険な理由や、見落としやすいポイントを
移動中や作業中でも理解できるように解説しています。
再生時間の目安:約5〜6分

※ 画面を見ずに理解したい方、周囲の方に共有したい方にもおすすめです

この記事で分かること
  • LDLコレステロールの本当のリスク
  • 「少し高いだけ」が危険な理由
  • 放置による仕事・健康への影響
  • 改善のための具体的な行動
  • 栄養素ベースでの対策ポイント

そもそも、LDLコレステロールってなに?

コレステロールとは、脂(あぶら)の一種を指します。
コレステロールは本来、細胞膜やホルモン、消化液(胆汁酸)の材料となります。
そのため、私たちが生きていくために欠かせない大切な成分なのです。

コレステロールは水に溶けないため、そのままでは細胞までたどり着きません。
そのため、コレステロールを血液内で運ぶ運搬トラックが必要です。
その運搬トラックが、LDL(低比重リポタンパク)という成分です。

また、余ったコレステロールを細胞から回収し、肝臓に戻す専用の回収トラックも必要です。
その回収トラックが、HDL(高比重リポタンパク)という成分です。

つまり、運搬トラックに乗せられたコレステロールをLDLコレステロール、
回収トラックに乗せられたコレステロールをHDLコレステロール
と呼んでいるのです。

LDLコレステロール(悪玉コレステロール)、HDLコレステロール(善玉コレステロール)、中性脂肪のそれぞれの体のなかでの役割と特徴を簡単に説明したイラストパネルイメージ

LDLコレステロールが増えすぎると、血管の壁に蓄積し、動脈硬化を進める原因になります。
また、HDLコレステロールが少ないと、中性脂肪という内臓につきやすい脂肪が増える原因となります。
LDLとHDLのバランスが崩れると、血管に脂質がたまりやすくなります。

コレステロールの異常値がどのように血管中の詰まり(血栓)を引き起こすかをイラストで説明しているイメージ

「少し高いだけ」が危険な理由

LDLコレステロールは、高くなっても痛みや不調がほとんどありません。
そのため、多くの人が「様子見」を選びがちです。

✔ よくあるケース
・「少し高いだけ」と言われ放置
・忙しくて再検査を後回し
・生活改善が続かない

しかし実際には、数値が上がるほどリスクは段階的に増えていきます。
「軽度の異常」が長く続くこと自体が問題です。

さらに見逃せないのは、健康診断の紙面に出ている数字以上に、血管の中で何が起きているかです。
特に中性脂肪が高い状態が続くと、LDLコレステロールは通常よりも小さく、血管壁に入り込みやすい 小型化LDL(超悪玉)へと変化しやすくなります。

高い中性脂肪値によって生じる「小型化LDL」(超悪玉コレステロール)のリスクをイラストで説明したパネルイメージ

この小型化LDLは、通常のLDLよりも酸化されやすく、血管の内側で炎症を起こしやすいとされます。
その結果、血管壁にプラーク(粥腫)ができやすくなり、動脈硬化をより強く進める方向に働きます。
つまり、「LDLはやや高め」くらいに見えても、中性脂肪が高い人では見た目以上に危険性が高いことがあります。

注意したい組み合わせ
  • LDLコレステロール値がやや高い
  • 中性脂肪も高い
  • HDLコレステロール値(善玉)が低め

この組み合わせは、「悪玉が増えやすい」うえに「掃除役が足りない」状態です。

また、LDLだけを見て安心できない理由として、non-HDLコレステロールの存在もあります。
non-HDLコレステロールは、総コレステロールからHDLを引いた値で、LDLだけでなくVLDLやレムナントなどを含めた “すべての悪玉の総量”を表します。

健康診断でLDLがそれほど高くなくても、non-HDLが高い場合は、隠れた悪玉が多い可能性があります。
つまり、「少し高いだけ」に見える数字の裏で、血管への負担が静かに進んでいるケースがあるのです。

判定指標 non-HDLコレステロール

● 高値(注意)
170 mg/dL以上
● 境界域
150〜169 mg/dL

※non-HDLは「総コレステロール - HDL」で算出される、悪玉すべての総量です。

だからこそ、LDLコレステロールは単独で見るのではなく、中性脂肪やHDL、可能であればnon-HDLも含めて立体的に読むことが大切です。

※ 健康診断の脂質項目の見方を公的な解説で確認したい方は、 日本動脈硬化学会「健康診断で異常を言われたら?」 も参考になります。
LDL・HDL・中性脂肪の見方や、生活改善・受診の考え方が一般向けに整理されています。

LDLコレステロールの異常値を放置すると忍び寄る血栓症について、4つのステップをイラストで分かりやすく説明したパネルイメージ

コレステロール値に関する3つの間違い・よくある誤解

① 少し高いくらいなら問題ない

→ 実際にはリスクは連続的に上がります。境界域でも油断はできません。
数字が軽度でも、放置期間が長いほど血管の負担は積み重なっていきます。

② 食事を少し気をつければ改善できる

→ コレステロールの多くは体内で作られるため、食事だけでは不十分なケースもあります。
特にLDLは「何となく減らす」だけでは動きにくく、飽和脂肪酸の見直しや継続的な対策が必要です。

③ 年齢が高いほど数値は高めでよい

→ 年齢に関係なく、LDLが高いほどリスクは上昇します。
「年齢のせいだから仕方ない」と片づけず、他のリスク因子も含めて見ていくことが大切です。

LDLコレステロール値にまつわる、よくある3つの誤解と本当のリスクについて説明したパネルイメージ

高いコレステロール値の放置が、パフォーマンスを下げる!?

コレステロール値の異常は、将来の病気だけでなく、日常のパフォーマンスにも影響します。
欠勤するほどではないのに、だるさや集中力低下によって本来の力が発揮できていない状態は、プレゼンティーズムと呼ばれます。
実は、企業にとって「従業員の欠勤(アブセンティーズム)」による損失よりも、この「出勤しているが、本来の力が発揮できていない損失」の方が約3倍も大きいという研究結果が出ています。

従業員の高コレステロール血症を放置すると、仕事のパフォーマンスが低下し見えない生産性損失(プレゼンティーズム)を招くことを示す、イラストパネルイメージ

脂質異常症は「今日休む理由」にはなりにくい一方で、今日の仕事のキレを鈍らせる原因にはなりえます。
総務・健康経営の視点では、医療費だけでなく、この“見えにくい生産性低下”まで含めて考えることが重要です。

プレゼンティーズムへの影響
  • 慢性的な疲労感
  • 集中力の低下
  • 午後のパフォーマンス低下
  • 判断力の鈍化

つまりこれは「将来の病気」だけではなく、今の仕事の質にも影響する問題です。


改善のポイント①:LDLコレステロールを下げるための生活習慣(食事・運動)

  • 動物性脂肪の摂りすぎを控える
  • 揚げ物・加工食品を減らす
  • 週150分以上の軽い運動を意識する
  • 禁煙・節酒

重要なのは、一時的ではなく継続することです。
特に、悪玉(LDL)対策は食事の見直しが中心ですが、善玉(HDL)を増やしたい場合は運動の効果が大きいとされています。

おすすめは、ウォーキングなどの有酸素運動を少し汗ばむ程度の強さで行うことです。
1日30分が目安ですが、10分ずつ朝・昼・夕に分けても構いません。まずは週3日からでも十分、始める価値があります。

※ LDLコレステロールが高いときの食事の考え方は、 日本動脈硬化学会「動脈硬化性疾患の発症を予防するためには?」 でも紹介されています。
飽和脂肪酸やコレステロールの摂り方を見直す際の参考になります。

LDLコレステロール値が高い人は食事、HDLコレステロール値が低い人は運動とアプローチ最適化を説明したパネルイメージ

改善のポイント②:栄養素でのアプローチ

LDLコレステロールの改善には、特定の栄養素の摂取も有効です。

🐟

EPA・DHA

中性脂肪を下げ、血流をスムーズにする働き。青魚に多く含まれます。

🥗

食物繊維

コレステロールの吸収を抑え、体外への排出を促す「掃除役」です。

🌾

植物ステロール

構造がコレステロールに似ており、小腸での吸収をブロックします。

ただし、これらは日常の食事だけで十分量を継続的に摂るのが難しい場合もあります。
そのため、不足しやすい栄養素を補う手段としてサプリメントを活用するケースも増えています。

特に、青魚を毎日十分に食べるのが難しい方や、外食中心で食物繊維が不足しやすい方では、
食事の土台を整えつつ、必要に応じて補助的に取り入れる考え方が現実的です。

※ 食事全体の組み立てを見直したい方は、 日本動脈硬化学会「The Japan Diet 食生活を見直しましょう」 も参考になります。
主食・主菜・副菜をそろえる考え方や、日本食パターンの整え方が一般向けにまとまっています。

コレステロール対策において食事制限だけで改善が見られない場合は、サプリメントなどで不足している栄養素を選択肢とする説明パネルイメージ

総務担当者向け:職場でできる対策

  • 「軽度異常」の段階での注意喚起
  • 健康診断結果の見方の周知
  • 社内ポスターでの啓発
  • 生活改善支援(食事・運動)の促進

個人任せにせず、環境として支えることが重要です。
健康管理は福利厚生の一部であるだけでなく、日々のパフォーマンス低下や将来の長期離脱を防ぐという意味で、組織のリスクマネジメントでもあります。


※ 食事や運動に気をつけていてもLDLコレステロールが高い場合は、体質や遺伝の影響が隠れていることもあります。
日本動脈硬化学会「家族性高コレステロール血症(FH)とは?」 も参考に、気になる場合は医療機関へ相談してください。

まとめ|「今は大丈夫」が一番危ない

LDLコレステロールは、症状がないまま進行する“静かなリスク”です。

しかも実際には、LDLだけでなく、中性脂肪・HDL・non-HDLなども絡み合いながら、血管への負担は進んでいきます。
健康診断の数値は、「問題なし」ではなく、将来のリスクを示すサインとして捉えることが重要です。

職場で「少し高いだけ」と言っている方がいたら、
ぜひこの記事を共有してあげてください。


よくある質問(FAQ)

Q. LDLコレステロールが「少し高いだけ」なら、薬を飲む必要はありませんか?

A. すぐに投薬が必要とは限りませんが、血管の状態や他のリスク(高血圧、喫煙、糖尿病など)によって判断は異なります。まずは生活習慣の改善に取り組み、数ヶ月後の再検査で数値がどう動くかを確認することが一般的です。自己判断せず、医師の診断を仰いでください。

Q. 卵や肉を控えれば数値は下がりますか?

A. 食事の影響はありますが、コレステロールの約7〜8割は体内で合成されます。特定の食品を避けるだけでなく、脂身の多い肉やバターなどの「飽和脂肪酸」を控え、食物繊維を多く摂るなど、食事全体のバランスを見直すことが重要です。

Q. 運動だけでLDLコレステロールを下げることはできますか?

A. 運動は「善玉(HDL)」を増やし、中性脂肪を下げる効果が高いですが、LDLを直接下げる力は食事療法に比べると限定的です。ただし、血管の柔軟性を保ち動脈硬化を防ぐために、運動と食事の両輪で対策することが最も効果的です。

Q. サプリメントはどのくらい効果がありますか?

A. サプリメントはあくまで「食品」であり、不足しがちな栄養素を補うものです。EPA・DHAや植物ステロールなど、科学的根拠のある成分を含むものは数値の改善をサポートする可能性がありますが、基本は規則正しい食事と運動です。


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