
2025/11/06
スマホのない時間、覚えていますか?
11月9日は「IT断食の日」。
スマホやパソコンが生活の中心になって久しい今、私たちは1日の大半を“画面”とともに過ごしています。
総務省の調査によれば、日本人のモバイル端末の使用時間はこの10年で約3倍に増加。
いまや平均して1日4〜5時間、多い人では起きている時間の3分の1を
“画面とともに”過ごしています。
目・脳・肌——私たちの身体は、光と情報の刺激に絶えずさらされています。
「少し離れる」「立ち止まる」。
それは、現代に必要な“健康のリセット習慣”かもしれません。
あなたの“デジタル疲れ度”をセルフチェック
便利なテクノロジーに囲まれている今、気づかないうちに「脳の休憩時間」が減っているかもしれません。
下のチェックリストで、あなたの“デジタル依存度”を診断してみましょう。
“ちょっと多いかも”と思った方は、11月9日の「IT断食の日」をきっかけに、
ほんの少しデバイスから離れる時間を作ってみましょう。
スマホ社会の「見えない疲れ」:視覚と脳のオーバーヒート
スマホやPCを長時間見続けると、
- ピント調整筋の疲労(眼精疲労)
- ドライアイや肩こり
- 脳の“覚醒スイッチ”が切れにくい状態
など、じわじわとした不調が積み重なります。
特に夜のブルーライトは、睡眠ホルモン「メラトニン」の分泌を抑え、
寝つきの悪さや睡眠の浅さにつながることが分かっています。
そこで注目されているのが、GABA(ギャバ)という成分。
GABAは脳の興奮をしずめる神経伝達物質で、ストレス緩和や睡眠の質向上に役立つことが知られています。
夜は“GABAタイム”を意識し、画面を閉じて照明を落とし、心を静める時間をとりましょう。
それだけでも、脳のノイズが少しずつ消えていきます。
🌙 「20分ごとに、20秒だけ遠くを見る」—— それだけでも目の緊張はゆるみます。
ブルーライトは肌にも影響する?
紫外線ほど知られていませんが、ブルーライトは可視光線の中でも特に深く肌の内部に届く光です。
近年の研究では、ブルーライトを浴びすぎることで、以下のような影響が報告されています。
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酸化ストレスの増大(=肌の“サビつき”)
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メラニン生成の促進(シミ・くすみ)
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皮膚バリア機能の低下
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コラーゲン分解の促進(ハリ・弾力の低下)
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特に、スマホを顔の近くで長時間見る習慣がある人は、
頬や目もとへの光刺激が増えやすい傾向にあります。
💎 肌を守る注目成分例
| 成分 | 主な働き | 備考 |
|---|---|---|
| アスタキサンチン | 強力な抗酸化。ブルーライトや紫外線による酸化ストレスを抑制 | 鮭・エビなどに含まれる赤色成分 |
| ルテイン・ゼアキサンチン | 光ストレスから目と肌を守る | 緑黄色野菜に多い |
| ビタミンC誘導体 | メラニン生成を抑え、コラーゲン合成を促す | くすみ・ハリ対策に |
| セラミド・ヒアルロン酸 | 肌のバリア機能と水分保持をサポート | 空調や画面前環境にも有用 |
💡 紫外線だけでなく、“可視光線ケア”も現代のスキンケア。
光を浴びすぎない、浴びたらケアする——これも立派なIT断食です。
DHA・EPAで整える、デジタル時代の“脳と目のメンテナンス”
スマホやPCに囲まれた今の生活では、脳も目も常にフル稼働しています。
そんなデジタル時代にこそ意識したいのが、DHA・EPAという「脳と目のメンテナンス栄養素」です。
DHAは、脳や網膜の神経をなめらかにつなぐ脂質で、情報処理や記憶力、集中力に関わります。
EPAは血流を改善し、脳や目の細部にまで酸素と栄養を届ける働きがあります。
イギリスの研究では、血中DHA濃度が高い子どもは読解力テストの成績が約7〜10%高かったと報告されています。
また、オメガ3脂肪酸を摂取した子どもでは、注意力や落ち着きの向上が見られた例もあります(※医療的治療の代替ではありません)。
成人でも、1日900mgのDHAを24週間摂取したグループで注意力テストのスコアが約10%改善したというデータがあります。
さらに、DHAは網膜に多く存在し、ブルーライトなどの刺激から“見る力”を守る働きも確認されています。
🐟 魚を週2回を目安に。
DHA・EPAを意識的にとることは、情報社会を健やかに過ごすための“リセット習慣”になります。
“デジタル断食+栄養リカバリー”で、バランスを整える
デジタルの電源を切ることは、情報から離れること。
栄養を補うことは、身体と心を整えること。
この2つのバランスが、現代人のセルフケアには欠かせません。
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🧘♀️ IT断食で、脳と目をリセット
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🌙 GABAで、眠りと心を整える
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💎 抗酸化成分で、肌を守る
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🐟 DHA・EPAで、情報処理を支える脳を養う
🌿 情報を断ち、栄養で満たす。
それが、デジタル社会を健やかに生きるための“新しい養生”です。
今日からできる「小さなIT断食」習慣
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就寝1時間前は「画面オフ」
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20分ごとに「20秒だけ遠くを見る」
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週2回は「魚メニュー」
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朝の3分、外の光を浴びる
🌅 小さな習慣が、明日の集中力と穏やかな眠りをつくります。
📚 出典・参考文献
- 文部科学省「令和4年度 児童生徒の近視実態調査」
児童・生徒の視力低下傾向を報告。スマートフォン・タブレット等の利用時間増加との関連を示唆。
https://www.mext.go.jp/content/20240730-mxt_kenshoku-000031776_01.pdfhttps://www.mext.go.jp/content/20230206-mxt_chousa01-000027605_1.pdf - 総務省「令和5年 通信利用動向調査」
日本人のスマートフォン利用時間は過去10年で約3倍に増加。 https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/statistics/statistics05.html - Richardson AJ, Montgomery P. (2012). “Docosahexaenoic acid for reading, cognition and behaviour in children aged 7–9 years (The DOLAB Study)”
DHA摂取による児童の読解力および行動面の改善を報告。 https://pmc.ncbi.nlm.nih.gov/articles/PMC3435388/ - Borasio F et al. (2023). “Associations between Dietary Intake, Blood Levels of Omega-3 and Developmental Disorders in Children”
オメガ3脂肪酸と児童の認知機能・発達との関連性を報告。 https://www.mdpi.com/2218-273X/13/2/368 - NTTドコモ モバイル社会研究所(2024年)
小学生のSNS利用率が2019年の37%から2024年には65%に上昇。情報接触機会の増大を指摘。 https://www.japantimes.co.jp/news/2025/04/14/japan/society/children-smartphone-survey/





